AI時代に本当に必要な力って、テストの点数だけ?キミたちの本音、聞いてくれる?

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 みんな、こんにちは! 今日は、キミたちが日頃感じているかもしれない、ちょっぴりモヤモヤした気持ちについて、一緒に考えていきたいと思うんだ。

 大人たち、例えば先生や親御さんたちは、「AI時代が来るから、もっと勉強しなきゃダメだぞ!」とか、「いい大学に入って、安定した職に就かなきゃ!」って、よく言うよね。キミたちがテストでいい点を取ったり、難しい問題を解けたりすると、「すごい!」って褒めてくれる。もちろん、一生懸命勉強することは本当に大切だし、読み書きや計算といった基礎的な知識を身につけることは、どんな時代でも必要不可欠だと僕も思うよ。学校で学ぶことは、社会を理解し、生きていく上での土台となる大切なものだからね。

 でも、心のどこかで「本当にこれだけでいいのかな?」って、ちょっとモヤモヤする気持ちはないかな? 僕たちの想像を超えてAI(人工知能)はどんどん賢くなっていて、僕らが一生懸命覚えたことなんて、インターネットで一瞬で検索して答えを出してくれる時代になったよね。例えば、調べ物をするときに、AIに質問すればすぐに的確な答えが返ってくるし、複雑な計算もあっという間にこなしてくれる。そんな便利なAIが身近にあるのに、学校では相変わらず「正解」を暗記する勉強ばかりで、「このままで大丈夫かな?」って不安になることもあるんじゃないかな。もしかしたら、キミたちの「もっと別のことを学びたい」「こんなことを試してみたい」という気持ちが、テストの点数を取るための勉強に隠れてしまっているのかもしれないね。

 大人が考える「AI時代の秀才」って、どんなイメージだろう? まるで完璧なロボットみたいに、どんな問題もスラスラ解けて、たくさんの知識を頭の中に詰め込んでいる人、というように思えることがあるよね。でも、僕らが学校で過ごす毎日は、そんな理想とはちょっと違うと感じるんじゃないかな。たとえば、こんなことを感じたことはない?

 AIに「覚えること」で勝てるの?

 AIは、文字通り地球上のほとんどすべての情報を一瞬で記憶し、必要に応じて取り出すことができるよね。その速さや量は、人間には到底真似できないレベルだ。例えば、歴史上のすべての出来事や、地球上のすべての法律、膨大な科学論文の内容なども、AIにとっては瞬時にアクセスできる情報の一部に過ぎないんだ。そんなAIを相手に、僕らが教科書を何回も読んで暗記したり、たくさんの問題を解いて公式を覚えたりすることに、一体どこまで意味があるんだろう? もちろん、基本的な知識は大切だよ。それは、AIが生み出す情報が正しいかどうかを判断したり、AIに的確な指示を出したりするために必要な「足場」のようなものだからだ。でも、それよりもAIにはできない「新しいアイデアを生み出す力」や、「みんなで協力して何かを作り上げる力」、あるいは「まだ誰も気づいていない問題を発見する力」の方が、これからの時代はもっと大事になるんじゃないかと、僕は感じているんだ。たとえば、新しいゲームのルールを考えたり、友達と一緒に文化祭の企画を練ったり、身の回りの不便を解決するオリジナルの道具を作ってみたり。そういう「答えがない」ことに挑戦する経験こそが、キミたちだけが持つ力を伸ばしてくれるはずだよ。

 競争ばかりで大丈夫?

 学校生活では、「みんなよりいい成績を取らなきゃ!」「あの友達には負けられない!」って、いつも誰かと比べて競争させられることが多いよね。テストの順位、スポーツの勝敗、なんでも一番を目指すことが良いと教えられる。でも、AIが高度化するこれからの時代には、「一人でなんでもできる人」よりも、「様々な個性を持った人たちと力を合わせ、大きな目標を達成できる人」が求められるってよく聞くよね。例えば、AIはどんなに賢くても、一人では新しい感動を生み出す芸術作品を作ったり、人々の心に響くような物語を生み出したりすることはできない。それは、人間ならではの「感情」や「共感力(相手の気持ちを理解する力)」が必要だからだ。だからこそ、学校で友達と助け合ったり、意見を出し合ったり、時には失敗しても励まし合ったりする機会がもっと増えたら、将来役立つ「協調性(きょうちょうせい:人と協力して物事に取り組む力)」や「コミュニケーション能力(こみゅにけーしょんのうりょく:相手と円滑に意思疎通する力)」も自然と身につくのにな、と感じることもあるんじゃないかな。多様な意見を尊重し、互いに学び合う姿勢は、どんな職場でも、どんな社会でも、必ずキミたちの強みになるはずだよ。

 プレッシャーで不安になる…

 「将来のために今頑張らないと!」って言われると、毎日たくさんの宿題や塾に追われて、すごく疲れちゃうこともあるよね。いつか来る「AI時代」のために、ひたすら勉強し続けることだけが正解なのかな、とこの先本当にどうなるんだろうって不安になることもあると思う。テストの点数が悪かっただけで、自分の価値がないみたいに感じてしまったり、周りの期待に応えられなくて苦しくなったりする時もある。でも、点数だけでは測れない、君たちの個性や努力は、もっとたくさんあるはずだよね。例えば、友達を笑わせるのが得意だったり、困っている人にすぐに気づいて助けられたり、植物を育てるのが上手だったり、どんなに複雑なプラモデルでも説明書なしで組み立てられたり。そんな「得意」や「好き」は、テストの点数では決して測れない、キミたち一人ひとりの素晴らしい才能なんだ。焦ったり、不安になったりすることも人間らしい大切な感情だけど、どうか、自分の「心」の声にも耳を傾けてみてほしいんだ。キミたちが自分らしく輝ける場所は、きっとたくさんあるからね。

 「好き」を深める時間がない

 本当はもっと絵を描いたり、プログラミングでオリジナルのゲームを作ったり、興味のあることをとことん調べたりしたいのに、受験勉強や宿題に追われて、なかなか自分の「好き」なことに時間を使えない。学校の勉強ももちろん大事だけど、自分が心から「楽しい!」と思えることや、「もっと知りたい!」とワクワクすることから学ぶ経験って、AIにはない僕ら人間だけの「好奇心」や「探求心(たんきゅうしん:深く探求しようとする意欲)」を育む、かけがえのない力になると思うんだ。例えば、興味のあるアニメの世界観を徹底的に調べ尽くしたり、好きなスポーツの戦略を自分なりに分析してみたり。そうやって「好き」を深めていくプロセスの中で、自然と「情報収集力」や「分析力」、そして「新しいものを創造する力」が養われるんだよ。そういう「好き」を深める時間が、これからの時代を生き抜く本当の「武器」になるんじゃないかな。だって、本当に「好き」なことなら、どんな困難があっても乗り越えられるし、誰にも負けない自分だけの強みになるからね。

 もちろん、基礎的な知識やスキルを身につけることは、どんな時代を生きる上でも絶対に必要だよ。読み書きや計算はもちろん、科学や歴史、社会の仕組みを学ぶことは、世の中を理解するための土台となるからね。でも、それと同じくらい、いや、それ以上に、僕たちが「なんでだろう?」「どうしてそうなるんだろう?」って疑問に思ったり、何か新しいことに挑戦して失敗しても「次こそは!」って立ち上がったり、友達と「これ、一緒にやってみよう!」って協力したりする力が、これからの時代を生き抜く上で、本当に大切な「武器」になるはずなんだ。それは、AIには決して真似できない、人間ならではの「生きる力」だからだよ。

 AIは、すでにたくさんの答えを教えてくれる便利な存在だ。検索すれば何でもわかる時代に、単なる「知識」の量で勝負するのはもう難しいかもしれない。でも、まだ誰も気づいていない「新しい問い」を見つけたり、複雑な社会問題を解決するための「新しい方法」を考えたりするのは、僕たち人間、特にキミたち若い世代にしかできないことなんだよ。例えば、地球温暖化の問題や、貧困問題、未来のエネルギーのあり方など、答えが一つではない、様々な「問い」に、キミたち自身の頭と心で向き合うことが、これからの社会をより良くしていく第一歩になるんだ。

 AIは答えを出すのは得意。

 でも、新しい「問い」を見つけるのは、キミたち人間の仕事だ!

 君たちの「なぜ?」という疑問こそが、未来を切り拓く鍵になる。AIを使いこなしながら、自分だけの「問い」を見つけ、その答えを仲間と一緒に探し求めていく。

 そんなワクワクする未来が、キミたちを待っているんだよ!