AI時代を生きるキミたちへ:未来はキミの手の中にある!

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 みんな、こんにちは!「AI時代」という言葉を聞くと、なんだか難しそうだな、とか、これからどんな未来がやってくるんだろうって、少し不安に感じることもあるかもしれませんね。これまでの話の中で、私たちは、AI(人工知能)という新しい技術と上手に付き合い、自分たちの生活や毎日の勉強をさらに豊かにしていくために、とても大切な三つの力について話してきました。

 一つ目は、世の中にあふれるたくさんの情報の中から、本当に必要なものを見つけ出す「情報を集める力」。二つ目は、集めた情報をもとに、じっくりと深く考え、自分なりの答えを導き出す「思考力」。そして三つ目は、世の中がどんどん変わっていく中で、いつも新しいことを学び続け、自分自身を成長させていく「学び続ける力」でした。

 しかし、私たちがキミたちに一番、心の底から伝えたいのは、実はもっとシンプルなメッセージです。それは、「キミたち一人ひとりが持っている可能性は、本当に無限大なんだ」ということ。このメッセージこそが、私たちがキミたちに届けたい、最も大切な言葉なのです。

 AIがどんなにすごい速さで賢くなっていっても、そして、AIが人間の能力を追い越していく分野がこれから増えていったとしても、私たち人間には、AIには決して真似できない、かけがえのない、特別な力がたくさんあります。たとえば、学校のテストで良い点数を取ることや、どれだけたくさんの知識を頭の中に覚えているか、それだけがキミたちの価値(ちから)を決めるものではありません。

 むしろ、キミたちが毎日の中でふと感じる「なんでだろう?」という素朴(そぼく)な疑問(ぎもん)。何か新しいことに挑戦(ちょうせん)する時、「こうすれば、もっと楽しくて面白いものが作れるんじゃないか!」と胸がドキドキするワクワクした気持ち。そして、友達や仲間と手を取り合って、難しい問題や壁(かべ)を乗り越えようと頑張る、その温かい心。さらに、たとえ失敗してしまっても、「大丈夫!次はきっと、もっとうまくいくはずだ!」と、もう一度力強く立ち上がって前に進む勇気(ゆうき)。これら一つひとつの感情(かんじょう)や行動(こうどう)こそが、これからやってくるAI時代を、キミたちらしく、そして毎日を豊かに楽しく生きていくための、まさに「最強の武器(ぶき)」となることでしょう。

 「問い」を大切にしよう!

 AIは、インターネット上にある、とてつもない量の情報の中から、私たちが知りたい「答え」を、あっという間に見つけ出すのがとても得意です。でも、これまで誰も気づいていなかったような、新しい「問い」(問題提起)を発見したり、これまで当たり前だと思われていたことに、「本当にそうなのかな?」と疑問(ぎもん)を持つ力は、間違いなくキミたち人間だけに与えられた特別な能力(のうりょく)です。世の中のできごとに対して、「なんでこんなことが起きるんだろう?」「もっとこうなったら、みんなが幸せになれるのに!」といった、キミたちの心の中から自然と湧(わ)き上がってくる好奇心(こうきしん)や、物事をより良くしたいという気持ちを、どうか大切にしてください。

 例えば、普段の通学路で気になることや、ニュースで見た社会の問題など、どんな小さなことでも構いません。その「なぜ?」という疑問(ぎもん)を深掘(ふかぼ)りし、自分なりの視点(してん)で考える練習をしてみましょう。そうした気持ちを原動力(げんどうりょく)にして、自分だけのユニークな「問い」を探し続けることで、AIには決して生み出せない、新しい価値(かち)や驚(おどろ)くような発見につながるはずです。この「問い」を発見する力が、未来を切り開く第一歩になるのです。

 「つながり」を育てよう!

 AIは、一つの作業(たとえば計算や文章を書くことなど)を、誰の手も借りずに、驚(おどろ)くほどのスピードと正確さで処理(しょり)できます。でも、人間は、たとえ一人ではとても成し遂げられないような、壮大(そうだい)で大きな目標(もくひょう)でも、友達(ともだち)、家族(かぞく)、先生、そして地域(ちいき)社会や世界中の人々と心を通わせ、お互(たが)いに協力(きょうりょく)し合うことで、想像(そうぞう)すらできなかったような、とてつもなく大きなことを実現(じつげん)できる存在(そんざい)です。たとえば、文化祭(ぶんかさい)や運動会(うんどうかい)で、みんなで力を合わせて一つのものを作り上げた時の感動(かんどう)を思い出してください。

 自分とは違う、多様(たよう)な考え方を持つ人々と出会(であ)い、お互(たが)いの意見(いけん)を交換(こうかん)し、時には意見がぶつかり合いながらも、最終的(さいしゅうてき)にはお互いを理解(りかい)し、支え(ささえ)合う「つながり」は、人間だけが持つ、何物にも代えがたい宝物(たからもの)です。ぜひ、学校生活や地域の活動の中で、多くの人との「つながり」を大切にし、一緒に未来(みらい)を創(つく)り上(あ)げる喜びと感動を分かち合ってほしいと願っています。この「つながり」が、キミたちの心を豊かにし、より良い社会を作る土台となるでしょう。

 「心の力」を磨こう!

 AIは、どんなに進化しても、人間が持つ「思いやり」や、美しいものに「感動する心」、そして困っている誰かのために「何か力になりたい」と頑張ろうとする気持ちといった、豊かな感情(かんじょう)を持つことはありません。これらの感情は、キミたちの毎日を色鮮やか(いろあざやか)に彩(いろど)り、人として深く成長(せいちょう)させてくれる、とても大切(たいせつ)な心の働きです。たとえば、友達が困っていたら、何も言わずにそっと手を差し伸べたり、夕焼け空の美しさを見て心が揺さぶられたり、自分の目標に向かってひたむきに努力したりする経験は、キミたちの人間性(にんげんせい)を豊かにし、人との絆(きずな)をより深く、強くします。

 AIがどんどん身近な存在になり、AIと人間が一緒に働くことが当たり前になる時代だからこそ、人とのつながりの中で、たくさんの心を動かす経験を重ね(かさね)、相手の気持ちに寄り添う「共感(きょうかん)する心」を育(はぐく)んでください。本を読んだり、映画を見たり、自然の中で遊んだりすることも、心の力を磨く(みがく)素晴らしい機会(きかい)です。こうした心の力が、キミたち自身を強くし、周りの人々を幸せにする源(みなもと)となるのです。

 「自分らしさ」を咲かせよう!

 AI時代は、みんなが同じような知識(ちしき)を持ち、同じようなスキル(技能:ぎのう)を身につける必要は、もはやありません。むしろ、キミが「これなら誰にも負けないくらい好きだ!」「これをしている時が一番楽しい!」と感じる「好き」なことや「得意」なことを、どんどん深く探求(たんきゅう)し、それを周りの人に伝える(表現する)勇気(ゆうき)を持つことが大切です。キミだけのユニークな視点(してん)や、生まれ持った才能(さいのう)は、AIには決して作り出すことのできない、新しいアイデアやサービスを生み出す、大切な源(げんせん)となります。たとえば、絵を描(えが)くこと、音楽を演奏(えんそう)すること、スポーツに熱中(ねっちゅう)すること、プログラミングでゲームを作ることなど、どんなことでも構いません。

 失敗を恐(おそ)れて何も挑戦(ちょうせん)しないのではなく、たとえうまくいかなくても、何度でも果敢(かかん)にチャレンジし、試行錯誤(しこうさくご:何度も試して工夫すること)を繰り返しながら、キミ自身の個性(こせい)という名の美しい花を、この世界に力強く咲(さ)かせてほしいと、心から願っています。キミだけの「好き」を追求(ついきゅう)することが、未来の社会に新しい色を添(そ)え、AI時代をさらに面白くしていく鍵(かぎ)となるでしょう。

 AIは、確かに私たちの生活を大きく変え、キミたちの未来(みらい)を切り開くための、とても心強いパートナーになってくれることでしょう。しかし、その強力なパートナーであるAIをどのように活用(かつよう)し、どんな未来の世界を創造(そうぞう)していくのかは、キミたち一人ひとりの自由な発想(はっそう)と、温かい心、そして何よりも「自分らしさ」にかかっています。新しい時代に対して、どうか不安に思うことは何一つありません。キミたちは、自分自身(じぶんじしん)が持つ無限(むげん)の可能性(かのうせい)を信じ、これからやってくる時代を、力強く、そして何よりも楽しく生きていけるはずです。その力を信じて、前向きに進んでください。

 キミたちの未来は、AIが創るんじゃない。キミたち自身が、AIと共に創っていくんだ!キミたちの持つ「問い」「つながり」「心の力」「自分らしさ」こそが、AI時代を生き抜く最高の羅針盤(らしんばん)となり、未来への道を照らす光となるでしょう。